家が寒すぎて不健康


 およそ4分の1の家庭が「光熱費貧乏」に陥っている。 ニュージーランドの多くの家庭が光熱費の高騰が原因で寒すぎ、健康を損ねる危険性があると研究会で報告された。 特に高齢者と低所得者が最も被害を蒙っている。

 研究評価・社会アセスメントセンターのケイ・サビル・スミスの調査結果では、冬の夜の居間の室温は平均17.82度で、適温とされる21度を下回る。 22%の家庭の居間は16度より低く、これは呼吸器官や心臓に負担をかける。 「光熱費貧乏」は収入の10%以上を暖房に使わないと適温にできない家庭を指す。 サビル・スミスさんは、「低所得層は、室内の温度を極端に下げて光熱費をおさえている。」と語る。 オタゴ大学のボブ・ロイド博士は、約24%の家庭が「光熱費貧乏」だと言う。 オークランドでは約18%だが、より寒く収入の低いダニーデンでは46%だ。

 政府はこの問題を認識し、社会開発省が来月から3年間をかけて研究する。研究会に参加したイギリスのディビッド・グリーン氏は、この問題はイギリスでも3百万の家庭に影響を与えており、同政府は真剣に取り組んでいると語った。「ニュージーランドでは家屋の断熱性に改善の余地が非常に大きいという印象だ。」

 イギリス、ニュージーランド両国民とも、以前に比べて寒い家に住むことを良しとせず、「もう一枚セーターを着ればいい」というよりは高断熱性の家屋を要求する傾向がある。

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