ニュージーランドの新型インフルエンザ事情

呉橋真人

 新型インフルエンザの影響で日本からニュージーランドへの渡航者が減っています。2009年6月末までの1年間(NZの会計年度は7月1日から6月30日)の訪問者全体で-2.8%、日本人は-23%です。6月単月の日本人訪問者は対前年の2/3です。33%の落ち込みです。NZ航空は関空からの運航を土日月にして、しかも土月は成田/関空/オークランド/成田/関空と成田と関空両空港で一機と減便しています。

 本日現在、NZで新型インフルエンザにかかった人の累計は2935人。死者は14人です(すべて合併症ですので死因を断定することは難しい)。NZでは風邪症状くらいであれば自宅で静養して治してしまいますので、実際はもっと多いのではと言われています。日本は約6000人と思われます(WHOと同様に現在の状況では正確な数がつかめないので、発表しています。)。人口比にしますとNZでは日本の20倍くらいの累計数と考えられるかもしれません。ただし、疫学的にはリスクは似たり寄ったりのようです。

NZの知り合い3人に、
1.新型インフルエンザは話題になるか?
2.人々の生活に影響を及ぼしているか?
3.日常と違った習慣(マスクとは外出しないとか)が見られるか?
と質問をしたところ、いずれもNoの返答でした。

体協のスキー合宿もラグビーの遠征も、皇室の訪問も、外交官の訪問も通常通り行われています。万が一を拾が1ほども恐れてNZへの渡航を中止するのは迷信深い態度と言わざると得ません。

異常に寒かった冬もいくらかゆるんできたようです。こんな時こそNZへ行きましょう!