2月のクライストチャーチ

永田美夜子

秋田県の子供達を連れてニュージーランドに添乗。まずは入国審査の厳しさに驚きました。「なぜ来たのか?子供を引率しているなら教師なのか?え?教師でないなら何故来たんだ?所属は?」以前は「Have a nice trip」とか言ってすぐにポンとスタンプを押してくれたのに!まぁテロに備えて世界的に行われている措置なのでしょう。いやな時代です。

オークランド空港カンタスターミナルのカフェテリアはマクドナルドと寿司、ラーメン、うどん、相撲サラダバー! 和食はもう特別ではないのですね。今回は全員がホームステイ。ホストの一人は日本大好きカメラマンで、ある和食レストランのメニュー写真は全て彼が撮影。そこで彼が「いつもの」と注文すると特製刺身定食が出てきました。ステイした人は予期せぬ和食三昧だったそうです。

私は“ニュージーランドのお母さん”宅にホームステイ。ゆったりした時間を楽しみました。お父さんは数年前に他界。キッチンの冷蔵庫はいつも満杯だったのが、ガランとしています。お母さんの一人暮らしを感じて切なくなってしまいました。今は黒ネコのオーリーと二人暮らしです。自慢のバラが咲き乱れるお庭で紅茶を飲みながらおしゃべりしたり、本を読んだり。そして忘れてはならないお父さんのお墓参り。日本と違って華やかな色のお花を持っていきます。花活けが1本づつ挿すように穴があいているものだったので、お花をバラバラに分解するはめになりました。色とりどりのお花が墓石を覆ってとてもきれいでした。お父さんのお墓は違いますが、あちらの墓石は顔写真付きのものがあって、私にはとても生々しく感じられ、家族は思いだして却ってつらいのではないかと思うのですがどうなのでしょうか。

 空港近くの南極センターでは“チーフペンギン”氏(お腹がそっくり)の南極レクチャーを受けました。子供たちへサプライズプログラムで小さなブルーペンギンがよちよちと登場。怖がりなのですぐに物陰へもぐりこんでしまいます。つい抱き上げたくなる愛らしさでした。楽しみにしていた雪上車ライドが以前に比べて安全運転(?)になっていてちょっとがっかりでした。最後の水にドボンも水面は足元くらいまで。前は窓までの深さだったのに…車の老朽化対策でしょうか?

 今回はセーターが必要な日もありましたが、好天に恵まれ、お庭でのんびりと青空を見上げながら「ニュージーランドに帰っちゃおうかな」とつい思ってしまった、第二のふるさとへの旅でした。

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