キウイ再びオーストラリアへ流出
ニュージーランドからオーストラリアへの永住者数が再び上昇している。西島のより強力な経済は、ますます魅力的なものとなっている。
ASBのチーフ・エコノミストJane Turnerの発表した季節調整値によると、海を渡ったキウイの合計数は、2009年の初めに比べればまだ少ないが、昨年10月の最低時よりも36パーセントも増加した。
「長期移住者の数は、不況時に比べると2倍になった」とTurnerは語る。世界経済危機以前のオーストラリアへの永住者数は、平均で月に4,200人だったところ、昨年の不況下には、平均2,100人に落ち込んだ。現在の月別季節調整値の平均では、月3,000人となり、これはこの12カ月の間で最も高い数値である。
統計局の旅行及び移住調査によると、3月の海外からの旅行者に関しても、オーストラリアからと、韓国及び中国からの旅行者数に継続的な強い上昇が見られる。
3月の季節不調整値では、2009年3月と比較して、ニュージーランドに来た総旅行者数は7パーセントアップの226,500人、ニュージーランドからの海外旅行者は13パーセントアップの142,700人となっている。
「2010年3月時点での年間総計永住権取得者数は21,000人で、これは、1990年-2009年の間の12月年間統計平均11,900人よりも高い」とニュージーランド統計局は発表。
ゴールドマン・サックス・JBWereのエコノミストPhilip Borkinは、移民者の増加は引き続きニュージーランド経済の復興を支えるが、オーストラリアへの大量流出により、2011年までには10,000人くらいに加減されるだろう、と語っている。
オーストラリアからの短期来訪者数20パーセント増加という数値は非常に強く、また韓国からの来訪者数43パーセント増というのも同様だ。
「2009年の新型インフルエンザの影響は弱くなり、アジアからの旅行者数は大いに期待できるだろう」とBorkinは話している。ニュージーランドドルは、オーストラリアドル対して継続的に弱く、これにより休暇をニュージーで過ごすオーストラリア人は増えるだろう。ただし、キウイ・ドルは、イギリス・ポンド、米国ドル及びユーロに対しては強いため、観光業界にとって重要なそれらの国々からの旅行者は落ち込む可能性もある。
サモアへの旅行者数は3月統計では9パーセント、3,700人の増加。休暇を過ごす場所としてサモアを大いにプロモートしてきたことが反映されているだろう。
ニュージーランドからインド、南アフリカへの訪問者数は、それぞれ10パーセント、19パーセントと伸びているが、観光者数の増加というよりも、家族を訪問のケースがより反映されている。
ニュージーランドからオーストラリアへの旅行者は、昨年と比較して、年間で1パーセント、5,700人増加したのみとなっている。これは、2009年3月統計で 33,400人減少したことを埋め合わせる結果となっているに留まる。
(大好き4月27日)