NZ首相:年内の利上げない見通し−NZドルの下落望む

10月27日

ニュージーランド(NZ)のキー首相は26日、クアラルンプールでのインタビューで、NZのインフレは抑制されているとみられ、同国中銀が今年利上げを実施することはないだろうとの見解を示した。

  同首相は「非常に高い為替レートが、輸入インフレの懸念を相殺する一因となっている」と指摘した上で、「個人的には2009年に利上げがあれば驚きだ」と述べた。

NZ準備銀行(中央銀行)は29日に政策決定会合を開き、政策金利を発表する。同国の消費者物価指数(CPI)は7−9月(第3四半期)に前年同期比1.3%上昇と、中銀の目標範囲(1−3%)に収まっている。
  キー首相は、NZの政策金利は既にほとんどの貿易相手国の水準を「十分に上回っている」と指摘した。同国の政策金利は現行2.5%。オーストラリアは3.25%とNZを上回るものの、日本は0.1%、米国は事実上のゼロ金利となっている。

  NZドルが米ドルに対し1年3カ月ぶり高値となる1NZドル=0.7635米ドルを付けたことについて、キー首相は高過ぎるとの認識を示した。「われわれは為替レートの下落を望んでいる。それは輸出に有益だろう」と語り、「間違いなくNZ経済の再均衡に貢献しよう」との見方を示した。NZドル相場に関する予想は示さなかった。
(ブルームバーグ 10月27日)