海外預金、現地の銀行に口座を開設できる?
(2008年12月1日 読売新聞)


外国の銀行に口座を開く場合、基本的には現地に行って窓口で手続きをします。日本語の口座開設の用紙はありませんし、外国人の場合一定期間滞在していないと口座を開設してくれない場合もあります。
 ニュージーランドの場合銀行によりますが、パスポートとクレジットカードなどの2種類の身分証明書が必要なほか、半年以上の滞在が求められる場合もあります。また、口座維持料といって、口座を持っていると毎月手数料(5ドル位)が取られる場合もよくあります。口座開設を手助けしてくれる会社もありますが、手数料がかかります。
 日本にいてニュージーランドの銀行に口座を開設しようとすれば、日本に支店を持つ銀行がありますので、それを利用する方法があります。利息についても日本ルールで20%の源泉徴収がありますので、為替差についてのみ、税金の申告を念頭にいれればよいことになります。
 高金利通貨を対象に外貨の運用をする場合はこの方が簡単かもしれませんが、開設できる口座や対象の預金種類等は限られます。日本円をいったん外貨にしてから預金しますので、いずれの場合も両替手数料はかかります(現地の口座に送金する場合は送金手数料もかかります)。
 外貨預金をした場合の果実には、「利息」と「為替差益」があります。外国の口座での預金利息はその国の税法で扱われますので、利息の税金は0のところもあれば高いものもあります。それらを日本の所得と併せて申告します(利子所得)。為替差益は「雑所得」として1年分をまとめて申告をします。
(山根 裕子・ファイナンシャルプランナー)

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