日本人遭難者1人死亡

社会 2008年12月7日

 マウントクックで2人の日本人登山者が遭難している事件で、地元警察が5日早朝ヘリコプターで救助活動を実施し、奈良秀明さん(51)は空輸でクライストチャーチ病院に搬送されたが、池之内潔さん(49)は救助される数時間前に死亡した。
 2人は救助を待ちながら悪天候の中、標高3700メートルの国内最高の頂で7日間耐え続けていた。
 奈良さんは顔と手に凍傷を負っていたのにも関わらず、救助時にはヘリコプターまで歩くことができ、クライストチャーチ病院に搬送されたあと、幾つかの検査を受けているが信じられないほど良い健康状態であると、病院スタッフは言っている。
 木曜日、2人の過ごしたテントは豪雪で壊れてしまい、奈良さんの寝袋は吹き飛ばされてしまった。
 その後、2人は雪穴の中に入ったが2人には小さすぎた為、寝袋を持っていた池之内さんが外にでた。
 当時の気温はマイナス15度、 100km/h の風速であり、この行動が生死を分けた。
 5年前にマウントクックの救助の手伝いを経験していた池之内さんは、マウントクックで亡くなった69番目の登山家で、日本人としては7人目となる。

一覧表へ戻る