NZ、早くも景気後退入り?
 2008年7月3日 木曜日 FINANCIAL TIMES
 
ニュージーランド(NZ)はこの10年間、好景気を謳歌してきた。牛乳やバターの輸出が好調で、住宅市場も活況を呈してきた。「ロード・オブ・ザ・リング」などのハリウッド映画の舞台となった風景を見ようと旅行者が押し寄せたことも背景にある。

 しかし今、その国が不況の瀬戸際に立たされている。GDP(国内総生産)が2四半期連続でマイナス成長となりそうで、先進国でいち早く景気後退入りするという不名誉を米国から奪い取る可能性が強まってきたのだ。

 1〜3月期のGDP成長率は0.3%以上のマイナスになったと推定され、一部予想では4〜6月期も0.2%のマイナス成長が見込まれる。ニュージーランドのGDPは1550億NZドルと規模こそ小さいが、同じように家計負債の増加や多額の経常赤字、住宅市場の調整といった要因に苦しむ米、英、オーストラリアなどから注目を集めている。

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