無料保育制度効果なしと専門家


 著名な教育研究者が政府の無料保育時間制度を批判して、「各保育園の工夫努力を阻害し、子供たちにとって特に良いことのない保育料制限だ。」と述べた。 チャイルドフォーラム・リサーチの主任、サラ・ファークハール博士は、60箇所の保育所の職員、主任、教員養成担当者、親を調査してその結果を発表した。
 わずか15パーセントが、政府の20時間無料保育制度のおかげで保育所の子供たちの体験や学習が改善されたと答えた。 「子供たちの利益という点では、特に良くなっていないことがはっきりしている。むしろ子供たちにとっては教育の質の低下だ。」と博士は述べた。 博士によると、3歳・4歳児に無料保育時間制度を採用した認可保育所は、窮屈な予算の下で苦心を強いられ、すでに保育内容を削減したところもある。

 「実際には政府が保育料を制限して、保育所のできることを制約している。」 保育所が財政難に陥ったと書いた回答者もある。「黒字だった保育所のほとんどが赤字になって、子供たちにどういう影響があるか心配です。」
 家族の選択肢が限られることを心配する回答もあった。保育所が無料制度の抜け道に長時間保育をして追加料を請求しているという。

 一方、教育省の広報担当官イアイン・バトラーは、来月発表される予定の調査では大多数の保育所がこの制度に満足、または大変満足している、と昨日述べた。 バトラー氏は「保育所はこの制度を利用するよう義務付けされていない。もし赤字なら選択しないはずだ。」と述べた。「親は短時間保育より終日保育を選択している。20時間無料保育制度はそれが経済的に可能になるように導入されたからだ。」

 昨年7月に開始される以前から、20時間無料保育制度は政府の資金援助が小額のため保育所教育の質を低下させると業界から強く非難された。

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