はちみつ探しの旅で、出合ったほんもの


Fe-Mail 11月24日 抜粋

蜜を探して、日本列島を飛びまわる。『はちみのや』のオーナー田中実里さんは、みつばちさながら。はちみつ専門店を苦楽園口にオープンして6年目、こだわりのある西宮や芦屋のパン屋さんで、出合った方もあるかもしれません。全国各地の養蜂家を自分の足でひとつずつ訪ね、自分の舌で「これは!」と感じた、抜きん出ておいしいはちみつだけを集めています。
れんげ、あかしあ、みかん、くり、とち、そば…。花の種類によって、色も香りも味わいも違う。はちみつは、花とハチが紡ぐ甘い結晶。田中さんのはちみつとの出合い、毎日の親しみ方、楽しみ方など、はちみつともっと仲良くなる方法を教えてもらいました。
 田中さんの運命を変えたのは、ニュージーランド産のはちみつ、マヌカとの出合い。長年の会社勤めを辞めて、はちみつの仕事に転身するなんて…。
 マヌカってそんなにすごいものなんですか!?
「薬草の花の蜜なので少し薬っぽさがありますが、コクと清涼感があって、キレのある後味も美味しいんです。食べ慣れたれんげやアカシアのはちみつとは全く違っていたんです。もともとはちみつに興味があったわけではなかったので、いろんな色があることも知らなかったし、その違いが衝撃的で。胃にもいいので、ストレスフルな日本人にもすごくいいはずだ!って」

 マヌカに惚れ込んだんですね。
「ニュージーランドが大好きで、旅行会社に勤めていたので、縁を感じたことも大きかったんですけど。思い切って瓶の裏に書かれた宛先を頼りに、ニュージーランドのはちみつ工場に手紙を書いたんです。自分にとって驚きだったこのはちみつを日本に紹介したい!って。そしたらつたない英語だったのに感銘を受けてくださって、見学においで!って誘ってくれて。それがはちみつの仕事を始めるきっかけになりました」

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