夢のマイホーム、100%ローンで購入する人が増加

オークランドのマクファーレン夫妻は、昨年末バークデールに念願のマイホームをNZ$397,000(日本円では3400万円くらい)で購入した。資金は100%が銀行ローン。返済は2週間にNZ$1,500(日本円で127500円)で組まれている。

近頃初めてのマイホームを購入するのに、重い経済的負担を承知のうえで100%ローンを組む人が増えている。

住宅ローンのブローカーが組む新しい住宅ローンのうち5〜10%程度が100%のローンだ。マイク・ペロー・モーゲージ社では10〜15%が100%ローンだという。
ウェストパック銀行ではさらに一歩進んで、他のローンを住宅ローンに組み込んで、住宅の価格の110%までを貸すということを始めた。担当者は、「あくまでケース・バイ・ケースで扱っており、必ず110%ローンが受けられると始めから謳っているわけではないし、特別な契約条件があるわけではない」と話している。
簡単にローンが組めることが、住宅価格の上昇につながっている。ブローカーは月々の返済額が収入の30〜35%を超えないようにしていると話しているが、準備銀行によると現在の平均は50%に達していると言う。大きな負債額を抱えると言うことは、できるかぎり収入を増やさなければならない。つまり働く時間を伸ばさなければならなくなることを意味する。それがニュージーランド人の労働時間の長さにつながっていると考えられる。

去年の国勢調査から、ニュージーランドの労働人口の10%、あるいは188,000人が週に60時間以上働いており、23%は50時間以上働いていることが明らかになった。この数値はOECD諸国の中で日本を除いて最も高い(2004年の調査結果と比較)。

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