第204回例会
「神戸散歩 菊正宗酒造記念館・倚松庵」

貴志 康弘

10月13日(土)午後1:00〜5:00,神戸・住吉川沿いを歩きました。当日,JR住吉駅に集まり【14名】,お喋りを楽しみながら住吉川沿いを海に向かって歩きました。住吉川は,山(六甲山)から海までが短く,その関係で水は溜まらず,常にきれいです。(しかし,大雨の時は,激流になります。:阪神大水害)夏には,家族連れが景色を楽しみながら弁当を食べたり,子どもたちが川遊び(魚とり・水泳)を楽しんでいます。また,夕方はジョギングや散歩の方々が多く見かけられます。

途中,倚松庵(谷崎潤一郎の旧宅)を訪れました。阪神モダニズムを感じさせる家の造り。その土地の風土に適した家だったことが想像できました。住吉川の水の流れを聞いたり,見たりしながらの生活。偶然にも2時から武庫川女子大学の先生の解説があり,1時間ほど話を聞きました。谷崎は引越しを繰り返したと聞きました。

その後,菊正宗酒造まで歩いて移動しました。係員の方の説明を聞きながら展示を見て回りました。「正宗」という名は,「せいしゅ(清酒)」に つながるということです。近くには,「櫻正宗酒造」もあります。灘五郷(六甲山南側:西宮郷,今津郷,魚崎郷,御影郷,西郷)が酒造りに適しているのは,@六甲山からの湧水(宮水)A山田錦(神戸市北部や三木,小野が産地の酒造用の米)B丹波の杜氏 C六甲おろし(冬の北風,蒸し米を冷やす)などの条件が揃っていたからです。道具類も興味深いものでした。係員の方の質問(なぜこの桶がきつね桶と名前が付いているのか)に,「形がきつねに似ている。置く時,コンコンと音がするからだ」と正解する会員の方がいました。すごい。酒造りの時に歌をうたうのは,みんなと動作を合わせるのと,時間を計るのに都合が良かったからだそうです。その後,日本酒(新酒)や梅酒の試し飲みをしました。各自,好みの物を買いました。荒田さんは梅酒(大瓶)を2本買われました。私は小さい杯と甘酒を買いました。 予定していた神戸市立小磯記念美術館へは時間が足りなく,またの機会にしようということになりました。(すみませんでした)

参加者; 14名

幹事の貴志さんは予定通りいかなくて、と恐縮されていましたが、とても充実した神戸散歩でした。旧谷崎邸の「倚松庵」とは松子さんに倚りかかるの意とのこと、よくのうのうと。小説「細雪」の登場人物は松子夫人の姉妹がモデル、舞台も倚松庵がモデルとのこと、とても興味深いレクチャーでした。(参加者 呉橋)

写真俳句 : 宗佐 保 氏 提供

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